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100万回の言い訳を読んだ感想!夫婦生活に疑問を感じる人におすすめ

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100万回の言い訳(唯川 恵)を読んだ感想

知り合った頃、この人と恋人になりたいと思った。恋人になったら、結婚したいと思った。夫婦になった今、次はどうすればいいのだろうー。士郎と結子は結婚七年。平穏な生活で仲は悪くない、だけど何か足りない。ところが思いがけない事による別居生活が始まって、ふたりは…。離れて、恋をして、再び問う夫婦の意味。結婚に悩めるあなたの胸に、静かな波紋を呼び起こす長篇小説。

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
唯川恵(ユイカワケイ)
1955(昭和30)年、金沢市生れ。銀行勤務などを経て、’84年「海色の午後」でコバルト・ノベル大賞を受賞。恋愛小説やエッセイで、多くの読者の共感を集めている。2002(平成14)年、『肩ごしの恋人』で直木賞を受賞

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夫婦生活に物足りなさを感じている、子無し夫婦におすすめ

自分たちは何のために夫婦でいるのだろう、と夫はいるものの子どものいない私はふと思う時があります。

特に大きなケンカも無く、本の登場人物である「夫」と同じように私の主人は穏やかでギャンブルもせず家にもしっかりお金を入れてくれます。

おかげで私ものびのびと仕事が出来ており、客観的に見れば幸福かもしれませんが、物足りなさを感じるのです。

子どもがいれば、そんなことを考える暇は無いと思うので子どもが欲しいのですが残念ながら授かれていない状況です。

この本の夫婦はまさに私と似たような「もはや新婚とは呼べないけど、嵐も無く淡々と過ごしてきた夫婦」です。

夫や妻がもしまた独身に戻れたら、とかしばらく別居して独りでいるのも良いかもしれないとふと思いつつ、いけないと打ち消すシーンは共感できました。

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浮気の疑似体験?

本の夫婦(結子と士郎)はアパートに住んでいたのですが、上の階が火事になり消火に使われた水が浸水して住めなくなってしまいます。

結子は実家へ、士郎は会社の独身寮へと暫く別居することになります。お互い少し寂しさを感じつつも配偶者がいない気楽さを満喫します。

そんな中自分を異性の目で見てくれる、男あるいは女であることを改めて実感させられる相手と結子も士郎もお互い不倫することになります。

結子は職場の年下男性、士郎はアパートの隣の部屋に住んでいた若い人妻とです。あまり良くない事かもしれませんが、自分も妻ではなく「女」になりたいと思うことがあります。

30歳を過ぎ体型も20代の頃よりたるんできて、夫も自分を異性として見てくれない現状に納得いきません。

さすがに浮気や不倫に走ろうとは思いませんが、本を通して想像するのはアリかなとふとそんな妄想をしてしまいます。

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シングルマザー志木子さんが教えてくれたこと

士郎の行きつけの居酒屋に志木子というシングルマザーが働いています。志木子は高校生の年齢で行きずりの相手との間にできた子どもを産み実家を逃げ出します。

そんな志木子の子供の遊び相手になったり、士郎は下心無く支えます。そんな中居酒屋を営む夫婦の主人が倒れ、お店が続かなくなる。つまり志木子に失業の危機が訪れます。

中卒で何も資格を持たない、小学校に上がる前の息子も育てなければならない、

真面目に居酒屋で静かにコツコツと働いて小さなアパートでささやかに子供と生きたいだけなのに、何で自分ばかり不幸な目に合うのだろうと志木子は嘆きます。

しかし最後に、お客さんの一人からの言葉をきっかけに前向きに生きようとするのです。自分は不幸では無い。

ただ神様は全員の願いを叶えるのは難しくて、たまたま自分は少し忘れ去られているだけ、だったら努力するしかないじゃないかと立ち直った所に心を打たれました。

夫と倦怠期で子どもがなかなか出来ないことを嘆き続けるのではなく、ワイドショーで芸能人の妊娠ニュースが流れるたびに落ち込むのではなく、今できること。

もっと夫に心を開こうと前向きになれました。結婚前から一緒に過ごした夫との時間を改めて思い出すと、かけがえのない大切な時間だと改めて気づけました。

(結子も士郎も結局、相手の大切さに気づき、不倫をしたという後ろめたさを隠しながら共に生きようとします。ハッピーエンドの物語です)

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