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太宰治の走れメロスの読書感想文!ダメ男の友情に感動?

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太宰治の走れメロスの読書感想文!友情物語?

走れメロスを今回初めて読んだんですが、正直熱血ギャグマンガのストーリーを読んだような気分です。

まず主人公のメロスですが漫画の主人公のようなキャラクターです。漫画の主人公でよくあるパターンにすごい熱血漢だけど器や人間性は普通というものがあります。

例えば女の子とデートに行くか野球の練習をするか、愛する人を助けるか悪を倒すか、で悩む勇者のように七転八倒するといった感じです。

話を読んでいるとその端々にメロスのヒーローっぽくないスケールの小さいところが見えるのです。まず田舎からもうじき結婚する妹のため買い物に出かけた先で王様の蛮行を聞きます。

町の人達から最近の王様の様子を聞くとメロスは「なんて王なんだ!生かしてはおけない!」と買った物を背負ったまま王様のところに乗り込みます。

一見勇気ある正義感に熱い男のように見えますが『のそのそ』なんて書かれ方で城に入っていくあたり、思慮が浅いというか単純すぎて笑えます。

もちろんあっさりと兵士たちに捕えられてしまい王様の怒りをかい処刑されることになります。

さんざん王様をなじって「死ぬ覚悟で居る‼」などと言っておいて「でも妹の結婚式には出たい」などと言い3日間だけ時間をくれと頼みます。

しかもそれまで王様に対してタメ口でしゃべっていたのに急に敬語でお願いしたり、かなりカッコ悪いです。正直最初は見間違いか誤植かと思ったほどです。そして3日間の間に妹の元へ行きまたここに戻ってくると約束すると言うのです。

しかし王様は「逃した小鳥が帰ってくるのか?噓をつくな!」と信用しません。当たり前ですよね、王様でなくとも信じる人はいないでしょう。

メロスはとんでもない提案をします、全く無関係の友人セレヌンティウスを人質に差し出します。自分がもし3日めの暮れまでに戻らなかったら代わりに処刑しても良いと。

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何も聞かずに人質にとられる親友セレヌンティウス

夜中にたたき起こされていきなり死刑のための身代わりにされるセレヌンティウスですが、なんと何も言わず引き受けます。

これは友情に熱いとかではなく、メロスのやることに既にあきらめきっているための行動のように思えます。

その後メロスは、故郷に戻り結婚相手を説き伏せ無理やり結婚式を早め、結婚式後直ちに町を目指し濁流を渡り山賊をぶっ飛ばして進むという八面六臂の活躍をします。

それだけの体力と腕力があれば、最初にお城に入った段階で兵士を倒して王様を暗殺できたのではないでしょうか。

兵士に気を使ったのか肝が小さかったからか、それともそこまで考えていなかったからか分かりませんが、取り敢えず城の兵士は命拾いしたことだけは分かります。

そしてさすがのメロスもあまりにも過酷な状況に倒れてしまいます。一度はあきらめるメロスですが川の水を飲むことで復活します。

ここでのメロスのあきらめと慰め、そこからの奮起はすべて地の文です。メロスの独り言とも取れます。

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メロスは親友をあきらめる自己中ダメ男?

「もうだめだ、あきらめよう。俺もがんばったじゃないか・・・。いや、まだだ。まだやれる!!」という、勝手に一人で盛り下がって勝手に盛り上がるところはまさにギャグ漫画としか思えない表現。

その後必死のラストランで無事時間に間に合ったメロスですが、そこでセレヌンティウスに「自分を殴れ!!」と言います。

画面を想像すると、びしょぬれで死にそうなほぼ全裸の男が涙ながらに自分を殴打することを訴えているのです。言われたほうは完全に引いてしまいそうです。

しかしセレヌンティウスは優しく微笑んで「俺もお前のことを疑ったから殴れ」というのは、別の意味での友達へのやさしさのように思えます。

その後王様も改心して大団円となるのですが、最後にメロスが裸だったというオチがついて終わります。私が漫画好きだからかもしれませんが、どうしてもギャグ漫画としか思えません。

ギャグ漫画家には感受性が高く繊細な人が多いと聞きます。そういった意味では太宰治とギャグ漫画家は近い人種なのかもしれません。

最後になりますが、王様が改心してめでたしめでたしとなっていますが世継ぎをはじめとした親族と、信頼すべき大臣まで死んでいるこの王国の今後のことを考えると、とても未来が明るいとは思えません。

取り敢えず勢いでメロスに王位が継承されることがないことを祈るばかりです。しかし友情の物語として有名な走れメロスですがよく考えるとメロスはとても自己中心的な考えの人物だと思います。

3日間かけて往復するさまも幾多の試練を乗り越えますがとてもヒーローと感じるようなカッコイイものではなく逆にメロスのダメ男っぷりを感じます。

無二の親友のセレヌンティウスも・・なぜおとなしく人質を引き受けるのか理解に苦しみます。走れメロスは中学の国語の題材にも取り上げられますが感想文を求められたらこの熱い男の行動を「友情」「美談」と捉えるのが正解なのでしょうか?

メロスは自己中心的なダメ男!なんて書いたら・・・学校の教師に正解を聞いてみたいものです。何回も読み返せばまた新たな発見があるのかもしれないですね。
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